ヤンキースへの移籍が決まったとき、ニューヨークの新聞各紙には「ブロンクスにゴジラがやってくる」という見出しが躍った。あの熱狂の日から16年、現役を引退してから7 年目の現在も、松井秀喜は家族とともにニューヨークでの暮らしを続けている。日米の野球ファンに愛された彼の現在の生活と、将来の抱負を聞いた。 ヤンキースを引退して7年になります。ニューヨークに暮らし始めてから16年、思えば長い月日が過ぎました。日本に帰国するのは平均すると年に2、3回というところでしょうか。東京の自宅は数年前に引き払ってしまいましたから、今は帰るというより仕事の出張です。とはいえ東京でホテルに泊まるのは、なんとなく違和感があります。長年住み慣れた自分の街という感覚が、まだ残っているのかもしれません。 現役時代と今の暮らしの大きな違いは、規則正しい生活ができるということですね。選手時代はデイゲームもナイターもある、移動時