政府は、将棋で史上初の「永世七冠」を達成した羽生善治竜王(47)と、囲碁で初めて七冠を2度達成した井山裕太棋聖(28)に、国民栄誉賞を同時に授与する方向で最終調整に入った。 前人未到の偉業で将棋界と囲碁界の発展に寄与した功績を評価した。将棋・囲碁の棋士の受賞は1977年の賞創設以来初めてとなる。 政府関係者が明らかにした。安倍首相は13日にも両氏への授与を検討するよう指示し、有識者の意見を聞いた上で年内にも正式決定する。表彰式は年明けとなる見通しだ。 羽生氏は埼玉県所沢市出身。今年12月5日、将棋の第30期竜王戦(読売新聞社主催)の七番勝負第5局を制し、通算7期目となる同タイトルを獲得して「永世竜王」の資格を得た。永世規定のある竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖の全7タイトルで称号を獲得する「永世七冠」を史上初めて達成した。