怒鳴られ、殴られ…。それも毎日。「僕は動物じゃない」。長崎県大村市にある大村入国管理センターの面会室で、ベトナムから来日した20代のトゥオンさんは切々と訴えた。 【画像】「日本の日本語学校は闇が深すぎる」取材班には多くの意見が寄せられている 外国人技能実習生として2015年5月から横浜市にある建設会社に受け入れられた。日本語がよく分からず、理解できたのが「ばか」「国に帰れ」。日本人の同僚からカッターナイフを投げつけられたこともあった。いじめだった。 母国で実習制度に応募したときは、とび職と聞いていた。実際はシートで養生された部屋で、壊した天井を袋に詰める仕事だった。「日本人はマスク着ける。僕、着けない。何で?」。袋の文字をパソコンで調べた。アスベストだった。 2カ月で会社を飛び出した。都内の公園で4カ月を過ごし、その後の2カ月は新潟県の工場で働いた。実習生は原則転職できない。不法就労