【ユジノサハリンスク栗田直樹】北方領土・択捉島でクマを虐待したとして島内在住の男性被告(32)に対する刑事裁判が9日、同島紗那(クリーリスク)の地区裁判所であった。裁判官は、刑法の動物虐待の罪に違反したと判断し、男に月給の10%を6カ月間、国に納付するよう命じる判決を言い渡した。ロシア主要メディアが報じた。 クマを車の下敷きにするなどした男性の行為が動画投稿サイトに流れ、ロシア全土で非難が殺到。世論の高まりを受け、捜査当局が本人を特定した。裁判も異例の注目を集め、国営テレビは一時、判決をトップニュースで報じた。 タス通信などによると、8月14日深夜、男性は別飛(レイドボ)の海岸をRVで運転中にクマが接近。男性は危害を加える目的で、車体をクマに乗り上げ、少なくとも5回、前後に移動させた。男性は一連の事実を認めた。男性の給与額は明らかになっていない。クマは顔面や胸に傷を負ったものの、命に別