指定暴力団工藤会(北九州市)が市民らを襲撃したとされる一連の事件のうち、2013年1月に福岡市で女性看護師が刺された事件の審理が20日、福岡地裁で始まる。検察側は、工藤会トップで総裁の野村悟被告(70)が美容外科での手術の出来に不満を抱き、襲撃を指揮したとみており、通信傍受(盗聴)の記録も交えて立証する。 【図表】工藤会最高幹部らが立件された主な事件 20日から始まるのは元工藤会系組幹部の中田好信被告(41)の公判で、一連の事件の被告では2人目。 中田被告が関与したとされるのは、(1)12年4月、北九州市小倉南区の路上で福岡県警元警部の男性(当時61)が銃撃された事件(2)13年1月、福岡市博多区の路上で帰宅途中の女性看護師(同45)が頭や胸などを刺され負傷した事件(3)14年5月、北九州市小倉北区の駐車場で男性歯科医師(同29)が刺され負傷した事件。いずれの事件でも野村被告が指示した