姫田小夏(ジャーナリスト) 【第17回】 2009年01月22日 賞与カットの衝撃は日本以上! 旧正月を目前に悲鳴上げる中国庶民 中国はこれから年を越す。各国の中国拠点が集まる上海では、12月のクリスマス休暇から正月を経て旧正月とホリデーモードが続いている。とりわけ旧正月(*1)は中国人がその伝統に回帰する、1年で最大のイベント。帰省を指折り数えて待つ者、ボーナス支給を心待ちにする者と、例年、この時期はみな気もそぞろだ。だが、今年は空気が違う。株は上がらず、企業はボーナスもカット、庶民にとっての物価は相変わらず高止まり。「どうすりゃ、年を越せるんだ」との不安が表面化している。 「うちの息子は物流会社で経理(マネジャー)をやっているけど、08年のボーナスはもらえない」と上海市閔行区に住む陳一さん(仮名、男性)は話す。世界の企業が集まり、ヒト、モノ、カネを動かしてきた上海。年々増える物量に