私という一冊の本を、私が破棄してはいけない? いけない。そんなことをしてはいけない。 私は、物語をまもる者だから。今も、そして死の最後の瞬間にも。 著者没後10年を迎える中、伝説のウェブ日記がついに復刊! 「物語」を愛してやまなかった人が、今、あなたに読まれる物語になった。 圧倒的な感性。驚くべき思考の世界。 若き女性編集者が、世を去る直前まで綴りつづけた、深遠で切実な心の記録。 作家、書店員、恩師、友人、恋人… 生前近しかった13人による書き下ろしコラムと、雑誌「幻想文学」に掲載されたブックレビュー7篇も特別収録。 ▼内容 ◆日記(二〇〇一年六月一三日~二〇〇三年四月二六日) ◆記憶 -あの日、彼女と --空耳のこんにちは(雪雪) --教室の二階堂奥歯(鹿島徹) --エディトリアル・ワーカーとして(東雅夫) --二〇〇二年の夏衣(佐藤弓生) --六本脚の蝶から(津原泰水) --夏のなかの