【ワシントン=有元隆志】国連の潘基文事務総長は11日、米下院外交委員会のメンバーとの会合で、国連分担金を滞納している米国を「最大の踏み倒し屋だ」と発言し、議員側から猛反発を受けた。 共和党のロスレイティネン筆頭理事は声明で「信じられない発言だ。国連が非効率なのは、資金不足のためではなく、資金を浪費する腐敗したシステムを抱えているからだ」と発言を批判した。さらに「イランやシリア、北朝鮮が世界を危険にさらしているときに、国連は民主主義国家である米国やイスラエルを非難することで頭がいっぱいになっている」として、国連自身の改革を進めるよう求めた。 AP通信によると、潘事務総長は発言の事実を認めたうえで、「米国の滞納額は近く16億ドル(約1500億円)になる」と述べ、予算を承認するよう促す目的だったことを明らかにした。 米国の分担金は、国連加盟国の中で最高の22%で、年間約49億ドル(約4700億円