中国で新たな道を開こうとする日本人が増えている。かつて日本人の長期滞在者数はニューヨークが1番だったが、いまは上海だ。4万8146人で、10年前の7倍以上。その大半が「チャイナ・ドリーム」を追っている。 米系広告会社で働く出井香里さんは5年前まで日本企業の駐在員だったが、帰国命令が出たところで転職に踏み切った。200人中たった1人の日本人で、中国語、英語を駆使して3つの大手企業の広告戦略を担当している。 収入は20%増えたが、成果の求めも厳しい。広々としたアパートに住み、「自分のやりたいことに近づいた。 夢を追いかけている途中です」と話す。 こうした日本人の現地採用のための求人情報会社もある。 「中国語不問」「10社に応募すれば4、5社の内定も夢ではない」 HPには日本からのアクセスが2万2000人もあって、「まだ増える」という。 上海の日系企業はこの3年で5635社増えて、いま2万987