●浜岡原発は止まっていても危ない ●飛行機、新幹線、高速道路は完全ストップ ●日本は中央で分断される ●3週間前に噴火は予知される ●半径100km圏内に黒い雨が降る 富士山大噴火、その現実的な危機から、日本人は目を背けてきた。震災以上の被害をもたらすこの大災害を直視することなくして、日本の明日はないということに、早く気づかねばならない。 溶岩は誰も止められない 〈地震が起こって、雷鳴が聞こえた。家の外に出てみると、まるで雪が降っているようだったが、よく見るとそれは灰であった。西南の方を見てみると、黒い雲が発生して、雷が光っている。白い灰が大地を埋め尽くし、草木もみな白くなっている。昼なのにとても暗く、明かりをともさねばならないほどだ〉 1707年、後に「宝永の大噴火」と呼ばれる富士山の噴火を江戸から見ていた新井白石は、自叙伝『折りたく柴の記』にて、そのときの様子をこのように記している。