32歳にして思わされることは、ああ、わたしは結婚できないだろうなということ。 たぶん、男のひとはわたしを守ることが嫌なんだと思う。 学生のころ、当時付き合っていた彼と電車に乗っている時に、カールを食べたことがある。 すると、彼から「電車でカールを食べちゃダメだよ。車内の常識だろ」と叱られた。 わたしは知らなかったので、「ごめんなさい」と謝った。 なんだかもやもしたから、このことをおじさんに伝えた。すると、こう言われた。 「おまえはいくつになってもかわいいし、いくつになっても元気でアホな子な感じだ。そういうひとにはみんな寛容だから、誰も非常識を指摘してくれないんだ。だからおまえは常識を知る機会が少なかった。 その一方で、彼は、非常識を厳しく指摘されて生きてきたひとなんじゃないか。そういう彼がおまえの非常識を指摘してくれるのは、ありがたいことと思っていい。 彼からすれば言わなくてもいいんだから