東京都国立市のシェアハウスで暮らすシングルマザーの女性(41)が、同じ家に住む独身男性と「事実婚」の関係にあるとみなされ、市が十一月、ひとり親家庭を対象とした児童扶養手当と児童育成手当を打ち切ったことが分かった。事実婚の実態はないが、市は「都の見解に従い、同じ住所の男女は事実婚とみなす」と説明。女性は「住所が同じだけで打ち切るなんて」と憤る。 女性は二〇一〇年に離婚し、一三年四月から長女(6つ)とシェアハウスで暮らし始めた。二階建ての10LDKに母子家庭と父子家庭、独身の計六世帯八人が入居する。女性はいずれの男性とも交際しておらず、生計も完全に独立している。住人はそれぞれが家主と個別に賃貸借契約し、光熱水費は平等に分担。居間やバス、トイレ、キッチンは共用だが、それぞれの居住スペースは施錠できる。