ノーベル物理学賞の受賞が決まった米カリフォルニア大サンタバーバラ校の中村修二教授(60)が、かつて勤務していた日亜化学工業に対し関係改善を呼び掛ける記者会見を開いたことを受け、同社は4日、「中村教授は今回の受賞について、弊社に対する深い感謝を公の場で述べられており、それで十分と存じております」とのコメントを発表した。 日亜化学は中村さんについて「15年前に弊社を退職された方」とした上で、「何かをお願いするような考えは持っていません」と今後の共同研究などの可能性を否定。中村さんが求めた小川英治社長との面会も、「貴重な時間を弊社へのあいさつなどに費やすことなく、物理学に大きく貢献する成果を生み出されるようお祈りしています」として、受け入れない考えを示した。