独自の発展を遂げ、世界に通用するエンタメ産業となった日本のアニメ。日本動画協会が今年発表したデータによると、2011年の日本のアニメ市場はテレビ放映作品の利益、劇場公開作品の興行収益、さらにCDやグッズ、パチンコなどの関連商品市場も含めると、なんと1兆3393億円規模にも上るという。 さらに、カルチャーの輸出を促進したい政府がこの分野に目をつけ、“クール・ジャパン”として海外輸出にも励んでいる。 このように一見、華やかで成長著しいアニメ産業。だが、動いている巨額のお金が制作現場まで下りてきているとは言い難いのが現状だ。 制作現場でも、もっとも悲惨とされるのがアニメーターだ。アニメーター歴6年のP氏が、現状を明かす。 「アニメの絵の根幹をなす『原画』は1枚描いて3000円から4000円。下請け制作会社からの発注だと2000円になることもあります。そして原画のキャラやメカを動かす『動画