緊縮財政撤廃を掲げるギリシャ新政権は、巨額の債務返済にどう取り組むのか。ユーロ圏の今後を左右する重要な局面である。 ユーログループのリーダー、ドイツの動向がカギを握るが、その姿勢には疑問も投げかけられている。ノーベル経済学賞を受賞したジョセフ・スティグリッツ氏は、米CNBCに対し、ユーロが解体する可能性が生まれるとしたら、ギリシャよりドイツがユーロから離脱すべきだ、と述べている。 ◆ ドイツはユーロ統一化には邪魔だ 同氏は、欧州各国が分離し、ユーロ通貨も信頼を失っている、と指摘した。ギリシャは間違いを犯したが、ユーログループはギリシャに有毒な薬を処方したことがより重大だ、とも述べた。 有毒な薬とは、ドイツ主導の財政緊縮策である。ギリシャはトロイカ(EU、ECB、IMF)から2度の支援金を受けるのに、交換条件として公共支出33億ユーロの削減を行なった。具体的には公務員の解雇と自宅待機、年金支