【ジュネーブ=原克彦】国際自然保護連合(IUCN)は17日、絶滅の恐れがある野生生物を指定する最新版の「レッドリスト」で、太平洋クロマグロを「軽度の懸念」から「絶滅危惧」に引き上げた。アメリカウナギもニホンウナギが減った余波で密漁が増えたとして絶滅危惧に新たに加えた。いずれも日本の大量消費が影響しており、世界に保護対策の強化を求められる可能性がある。IUCNは世界の科学者で構成する組織。レッド
「マグロが消えた」と大間や壱岐の漁師が悲鳴をあげている。ウナギに至っては絶滅危惧種に指定されているが、これは氷山の一角である。日本では漁業そのものも限界に差しかかっているーーー。 「大間のマグロ」に異変が生じている。「明らかにマグロが減っているんです。さすがにもう漁獲規制が必要だと思っています」(大間漁協の伝法隆幸さん)。大間は一本釣りやはえ縄漁が主な漁法である。 「昔は200キロ以上のものがゴロゴロいたんです。今は小ぶりになり、数も減りました。漁師の生活は苦しくなる一方です」。獲れるだけ獲りたいはずの漁師が漁獲規制を求めるのは極めて稀である。「数年前では漁獲規制を自分たちが求めることになるとは考えもしませんでした」(伝法さん)。 「数年前、壱岐のマグロが年末商戦でもっとも高い値をつけたのを覚えています」。築地でマグロの仲卸業を営む生田與克さんは話す。そんな壱岐からも悲鳴があがっている。
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