クリストファー・リーヴ(Christopher Reeve)の遺書のようにこの本を読んだ。日本では昨年末の出版だったが、私は、出版社はPHP研究所かぁ、このタイトルかぁ、とひいてしまっていた。帯に「心がふるえる。感動がとまらない」というのも苦手だなと思っていた。でも、この帯は私のような冷笑家には誤解を招くが、正確な表現だった。もっと早く読むべきだった。 リーヴは映画「スーパーマン」の主演俳優として有名だ。1952年9月25日の生まれ。先日52歳になったばかりだった。1995年の落馬事故で脊髄を損傷し、肩から下が麻痺するようになり、ほとんど全身の自由を失った。この重度な障害からの回復は当時の医学的常識では不可能ということだったが、彼は奇跡的なリハビリテーションで通説を覆し、車椅子での生活が可能となった。その後、同じく脊髄損傷に苦しむ人々を支援するために「クリストファー・リーブ麻痺財団」(参照