京都大学は3月3日、2つのことを同時にしようとした時、それらが干渉しあってエラーの増加や反応時間の延長が生じる仕組みを、サルを用いた脳の「前頭連合野」の神経活動記録による研究で明らかにしたと発表した。 成果は、京大 こころの未来研究センターの船橋新太郎教授、同・渡邉慶研究員(現・オックスフォード大学研究員)らの研究チームによるもの。研究の詳細な内容は、米国東部時間3月3日付けで英科学誌「Nature Neuroscience」オンライン版に掲載された。 例えば、人通りの多い商店街を、助手席にいる友人と話をしながら車で通り抜けようとした時、運転者は対向車や通りを歩いている人、自転車に乗っている人などに注意を払って事故を起こさないように運転するという課題と、友達の話を聞いて理解しそれに対して的確に答えるという課題とを、同時にしなければならない。 このような場面において、ブレーキを踏むのが遅れて