「何かお探しですか」。接客の基本は、声がけから始まるコミュニケーション…。そんな常識が崩れつつある? 丁寧なカウンセリングが最大のサービスである百貨店の化粧品売り場で、あえて「声をかけない接客」が導入され話題を呼んでいる。東急百貨店が4月にオープンした「渋谷ヒカリエ ShinQs(シンクス)」の売り場は、まるで新接客法の“実験場”だ。 【写真】歓迎と困惑の中国人観光客 「化粧品など大量購入」「来てほしくない」 アメリカ化粧品ブランド「クリニーク」の入り口に、3色のブレスレットが並んでいた。来店者が腕に着けることで、白=「急いでいます」、ピンク=「自由に見ています(声をかけないで)」、緑=「カウンセリング希望」と意思表示できる、日本唯一の売り場だ。ピンクを選ぶ人が6割を占めるという。 「百貨店慣れしていない比較的若い世代では、『何かお探しですか』と声をかけると、スーッと帰られてしまう場