【上海=河崎真澄】中堅電子部品メーカー、神明電機(本社・川崎市)が中国上海市に置く工場で、日本の本社から訪れた社長を含む日本人幹部10人と中国人の管理職8人が、労働条件に不満を持った中国人従業員ら約1000人に2日間にわたって軟禁され、19日深夜に警察隊が突入して解放されたことが20日、分かった。 関係者によると、日本人幹部にけがはなかったが、中国人管理職の1人が持病の高血圧の悪化で一時、意識を失ったという。軟禁された部屋にペットボトルが投げ込まれるなど、暴力的な行為が続いたもようだ。 従業員らは、遅刻した際の罰金引き上げなどを盛り込んだ新しい就業規則に反発、日本の本社社長らが同市閔行区の工場を訪れた18日、部屋を取り囲んで軟禁した上、抗議を続けた。 警察が軟禁した従業員らを拘束して取り調べを行っているとの情報もある。