「子どもの声がうるさい」などとして、神戸市の男性が近くの保育園を相手取り、慰謝料などを求めている裁判が神戸地裁で行われている。園側は「可能な限りの配慮をしており、これ以上の対策は難しい」と困惑し、争う姿勢だ。「待機児童」が全国で2万人を超え、保育施設の増設を求める声が強い中、各地で住環境との調和が課題となっている。 訴えているのは70代の男性。園の建物は2階建てで延べ約920平方メートルの広さ。0~5歳児を約150人預かっている。 周辺は緑が豊かで公園もあり、子育て世帯にも人気の住宅街。男性は「2006年の開園以来、子どもたちの声や楽器の音に悩まされ、会話やテレビなどの視聴にも支障がある」などと主張し、慰謝料100万円の支払いと防音設備の設置を求めている。今月5日の初弁論で、男性は「自由に窓を開けられる生活環境を取り戻したい。親には心地よい声も他人には苦痛です」などと述べた。その上で、神戸