戦国キリシタン大名の高山右近が、没後400年となる2015年に、カトリックで「聖人」に次ぐ崇敬の対象である「福者(ふくしゃ)」に認定される公算が大きくなっている。バチカン(ローマ法王庁)の高官が、日本の巡礼団に前向きな見通しを語った。バチカンで申請の代理人を務める神父も、来年中に認定される可能性が高いとの見方を示した。 右近の福者認定を祈願する巡礼団は10月21日、バチカンで聖人や福者を認定する際の調査を担当する列聖省のアマート長官と面会した。日本カトリック司教協議会の列聖推進委員長で、巡礼団に参加した大塚喜直・京都司教や、同席したバチカン関係者によると、長官は「手続きには、何の問題もない。来年中にはすべての手続きが終了する」と述べたという。 バチカンで日本側の申請代理人を務めるビットベル神父(66)は、約600ページの申請書を7月に完成。製本を終え、9月に列聖省に提出した。