人口減と高齢化が同時並行で急速に進む。先進国で例をみない「人口病」が日本を覆い始めた。消える住民、衰える地域、失われる市場。衝撃を抑え、活力を保ち続けるにはアイデアと実行力が必要だ。日本の総力が問われている。「きれい」「すごい」。北海道函館市。日が暮れると、街を一望する函館山の展望台で観光客が歓声を上げた。街の明かりと海に浮かぶイカ漁の灯。だが日本三大夜景と称えられる景色のふもとには暗い影が忍
全国で頻発する人手不足。その背景には人口減少があった。遅まきながら政府も対策に本腰を入れ始めたが、識者からは「荒唐無稽」「不可能」の大合唱だ。 原因は、その前月から提供を始めた「牛すき鍋定食」。仕込みから調理、配膳まで、通常の牛丼とは比較にならない仕事量に耐えられなくなったアルバイト従業員が、次々と辞めたことで、一気に人手不足に陥ってしまったのだ。 もともと、すき家では「ワンオペ(ワンオペレーション)」と呼ばれる1人勤務体制が敷かれ、外食チェーンの中でも激務な〝ブラック〟職場として、主にインターネット上で評判が良くなかった。 ゼンショー幹部は「すき家個別の問題ではなく、若年労働人口の減少による影響が大きい」と説明する。が、「〝ブラック〟な勤務環境を棚に上げ、人口減少に原因をすり替えている」と非難囂々々だ。 こうした事態をある大手外食チェーン幹部は、「若い世代の人口が減って、他業種ともバイト
認知症やその疑いがあり、「はいかい」などで行方不明になったとして警察に届けられた人が、おととし1年間に全国で延べ1万人近くに上り、このうち死亡が確認されたり行方不明のままだったりする人が合わせて550人を超えることが、全国の警察本部への取材で分かりました。 こうした実態が明らかになるのは初めてで、専門家は「まだまだ氷山の一角で、国は詳しい分析を行い有効な対策を打ち出す必要がある」と指摘しています。 NHKは、ことし2月、おととし1年間に認知症やその疑いがある人が「はいかい」などで行方不明になったケースについて全国の警察本部を対象にアンケート調査を行いました。 その結果、行方不明になったとして警察に届けられた人は全国で延べ9607人に上ることが分かりました。 このうち、川に転落したり交通事故にあったりして死亡が確認された人は351人に上りました。 さらに、その年の末の時点でも行方不明のままの
就職氷河期やロストジェネレーション(ロスジェネ)といった言葉が生まれたことに示されるように、バブル崩壊後、日本の若者を取り巻く環境は劇的に悪化しています。下の失業率と自殺率のグラフも、そのことを裏付けています。 このような事態が放置されれば、やがては全世代がロスジェネになり、日本の経済社会が立ち行かなくなります。早急な対策が求められますが、その際に考慮すべきは、これが日本に限ったことではないことです。若者の受難("Young Adult Failure to Thrive Syndrome")は、1980年代から先進国に共通の現象であるとの研究が参考になります。 Why do young people fail to thrive? (IIASA) While the phenomenon had been recognized in individual countries, inclu
名前が悪いとか、配慮に欠けているとかいろいろ言われてるけど、いい加減やらなきゃまずい政策のひとつじゃないかと思うので、理念っつーか考え方は賛成。 http://news.nifty.com/cs/headline/detail/yomiuri-20080512-00813/1.htm いやー、正直いまの日本人で若者が高齢者を支えなければならない実情はしんどいよ。 そりゃ同じ日本人として、末永く健康で長生きしてもらいたいとも思うけどね。年金問題にせよ今回の医療制度にせよ、いまでいう負け組確定の厄年以下の人と、すでに勝ち逃げしている後期高齢者との間での世代間闘争という側面が本来はあったはずなんだよなあ。 別に高齢者の負担が実質増えたわけじゃないことぐらい、報道ちゃんと見てれば分かることだろ。ついでに、超高齢化社会とかいって、いつまでも若い世代がたくさんいて経済が成長する前提で制度に高齢者が寄り
大泉啓一郎(おおいずみ・けいいちろう) 日本総合研究所上席主任研究員。1963年大阪府生まれ、88年、京都大学大学院農学研究科修士課程修了。三井銀総合研究所などを経て現職。研究分野は「アジアの人口変化と経済発展」と「アジアの都市化を巡る経済社会問題」。2007年に出版した『老いてゆくアジア』(中公新書、第29回発展途上国研究奨励賞受賞)で少子高齢化がアジアの成長に歯止めをかける可能性を指摘し、大きな反響を呼んだ。他に『消費するアジア』(中公新書)などの著書がある。講演で「新しい国づくりの契機だ」と呼び掛けるなど、高齢化対策を明るく前向きに語るので人気がある。論文一覧はこちら。(撮影:佐藤久) 大泉:鈴置さんの最近の記事「『日本病に罹った』とついに認めた韓国」はとても新鮮でした。「韓国社会が高齢化をようやく自分の問題として考え始めた」ということを報じた、実に象徴的な記事だったからです。さっそ
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