近年、大学の退学・中退に大学関係者の注目が集まっている。18歳人口の半数が大学に進学し、大学進学を望めば進学できる。いわゆる全入時代となった。現在では大学、高等教育に求められること変化しつつある。 大学進学の動機として大きいのは、就職での有利さ、将来の収入への期待である。その場合、大学に入学するだけでなく、卒業しなければ意味がない。 しかし、実際のところおよそ1割の学生は中途退学をする。この1割という数字や各大学・学科の退学率は近年になって明らかになってきたものだ。文部科学省の統計である『学校基本調査』では大学の退学者数を集計していない。また、私立大学の退学率は公表する義務もなく、明らかにすることによって学生や親にネガティブな印象を与えることを嫌って公表してこなかった。 現在でも、不明である大学や、曖昧なデータを提示している大学は多い。一方で、退学予防に取り組んでいる大学は、退学率をはじめ
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