8月中旬、消費税増税を柱とする社会保障と税の一体改革法案が国会で成立した。これにより、現在5%の消費税は、2014年4月に8%、2015年10月に10%へと、2段階で引き上げられることが正式に決まった。しかし国民の間では、「こんな不況下で増税されたら生活していけない」「増税の前にやるべきことがあるのに、なぜ今なのか」といった疑問や不安が根強くくすぶっている。そんななか、大和総研の熊谷亮丸・チーフエコノミストは、近著『消費税が日本を救う』(日本経済新聞出版社)で独自の主張を展開している。消費税率は今、本当に引き上げる必要があるのか。また、引き上げても大丈夫なのか。専門家の間でもいまだ賛否が分かれる消費税のメリットとデメリットを今一度見直し、来るべき税率引き上げで何が起きるのかを、熊谷氏に詳しく聞いてみよう。(まとめ/ダイヤモンド・オンライン 小尾拓也) 今なお不満がくすぶる消費税増税 「ギリ