シャープが液晶パネルに使う「IGZO」の商標登録を特許庁が無効としたことを不服とし、同社が無効の取り消しを求めた訴訟で、知財高裁(設楽隆一裁判長)は2月25日、シャープの請求を認めず、商標を無効とする判決を言い渡した。 シャープが持つIGZO関連商標=ニュースリリースより。無効とされたのはアルファベットによる「IGZO」(携帯用電子ゲーム機を除く)で、「イグゾー」や独自マーク付き「IGZO」は訴訟と関係なく使用できるとしている IGZOはインジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)で構成する酸化物半導体の略称で、同社が初めて量産に成功した。特許は科学技術振興機構(JST)が管理しており、シャープはライセンス契約を受けて生産している。 同社は2011年6月に「IGZO」の商標を出願し、同年11月に登録された。だが13年7月、JSTが「商標法は原材料名を商標として登録できないと定めており