障害のある人が地域社会で暮らすグループホームやケアホーム設置を巡る反対運動が起きて、計画断念に追い込まれるケースが、今全国で相次いでいます。 「ノーマライゼーション」の理念に基づき、施設などで暮らす障害者に地域のホームに移って生活してもらう「地域生活移行」が進む一方で、なぜこうした問題が起きるのか。どうすれば障害のある人とない人が共に地域で暮らしていけるのか。水戸放送局の井上登志子記者が取材しました。 ホームが建てられない 東京・文京区小石川にある障害者のグループホームの建設予定地では、2年余り前に計画が持ち上がってから一部の住民が反対運動を続けています。建設予定地の周辺には今も「障害者施設建設反対」と書かれたのぼり旗が立ち並んでいます。この場所には文京区出身の障害者10人が暮らすグループホームが建設される予定です。 ホームを建設する社会福祉法人の江澤嘉男施設長は、「障害のある方たちが地