身振り手振りをまじえ、野洲高校の生徒たちを教える岩谷。冬の全国高校サッカー選手権大会は、今年で2年ぶり8回目の出場となった。 今年の全国高校サッカー選手権で、個人的に注目している高校がある。滋賀県代表の野洲高校だ。 野洲といえば、2006年の高校選手権の優勝を思い出す方が多いだろう。高3に楠神順平(川崎フロンターレ)、高2に乾貴士(フランクフルト)を擁し、高校サッカーでは異例の魅力溢れるスタイルで初優勝を成し遂げた。 当時、セクシーフットボールというキャッチフレーズもさることながら、野洲を率いる山本佳司監督の経歴も話題を集めた。元々レスリングの選手だったが、ケルン留学でヨーロッパのサッカーに魅了され、サッカー指導者の世界へ。教員として赴任した野洲で次々に改革を実行し、無名の公立高校を日本一に導いた。山本著の『野洲スタイル』に、詳しい経緯が書かれている。 野洲高校優勝のもうひとりの功労者、岩