インディアナ大学医学部の研究者がこの度、アメリカ軍から表彰を受けた。理由は、自殺願望を抑制するスプレー式点鼻薬を開発したためだ。 悲しいことに、2012年のアメリカ軍の自殺者数は116人にも上り、過去最多を記録してしまった。このためアメリカ軍は自殺対策に早急に取り組む必要があったのだ。 このスプレーには甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)といって、陶酔感をもたらしたり、気持ちの鎮静効果、抗うつ効果のある物質が入っている。TRHは過去に、うつ病や双極性障害の治療などに使われていた。しかし、錠剤や血液中への注射などの形態では効果が望めないため、脊椎注射によってのみ使用されている状態だった。せっかく良い効果をもたらすTRHだが、性質上、そのような手のかかる方法でしか使えなかったのである。そのため、TRHをもっと手軽に使えるようにする方法が模索されていた。 今回の開発によって、TRHがスプレー