東京の新丸の内ビルディングのオフィスで働く人たちは、パソコンのスイッチを入れたり、朝のコーヒーを入れたりする時、お決まりの作業をしているだけではない。 日本の一部の改革論者に言わせると、彼らは日本でも特に時代遅れの経済部門を少しずつ切り崩している。独占企業が支配する電力市場である。 日本の首都の中心部にあるこの近代的な38階建てのビルを動かす電力は、2010年以降、北に600キロほど行った青森県の岩だらけの海岸にある風力発電所で発電されている。 ビルを所有する三菱地所は、東京の主要電力会社である東京電力を飛び越え、この風力発電所のオーナーである、出光興産が設立した「グリーンエネルギー」の共同事業体と契約を結ぶという珍しい手段を取った。 世界で最も高い部類に入る電力料金 契約は合法だったが、異例だった。日本の電力業界は10年前に部分的に自由化されたにもかかわらず、東電のような既存の電力会社を