自宅で仕事をすることについて、私は同僚からいつもこう言われます。 「でも、会社で仕事をしないと生産性が上がらないでしょ?」 以前はどうも腑に落ちずにいたのですが、最近ようやく理解できました。こうした意見の根底には、生産性ばかりを重視する考え方があるのです。 自宅での仕事の生産性が、会社で仕事をするのに比べて低くなったとしても、私はあまり気にしません。というのも、「生産性」は複雑な方程式の中のひとつの変数にすぎません。重要な変数はほかにもあります。人生の価値を変える「方程式の変数」、それは個人の幸せです。 私は生産性を上げたいと思う一方で、幸せになりたいとも思っています。そして、ふたつの思いがぶつかり合い、一方のために他方を犠牲にしなければならないこともあります。自宅で仕事をするときには、幸せと引き替えに生産性が犠牲になる場合もあるわけです。 勘違いしてほしくないのですが、ここで私は、「自宅