完璧だ。完璧すぎる。 落ち着き払った対応。丁寧な質問への回答。すべてがパーフェクトだ。 そしておごらず、へりくだらず。完璧な官僚であり、セントラルバンカーだ。 問題は、黒田総裁も日本経済も完璧なこと しかし、問題はそこなのだ。完璧すぎるところ。そんなに完璧なのに、なぜなんだ。 完璧なのは、黒田氏の人格と能力と会見だけではない。日本経済だ。日銀からすると、日本経済は完璧な状況なのだ。 デフレ脱却を目指し、物価は、1%台の半ばで安定し、消費税率引き上げをくぐり抜けている。日銀の見通しによれば、消費税の転嫁も順調、そして消費税率引き上げの分を除いて、物価上昇率は1%台の半ばで当面、安定する。その後、中長期的には、期待インフレ率が、これを超えて上がっていき、2%を目指す動きになると。 そして、財の需給バランス、いわゆるデフレギャップはほぼ解消し、日銀の推計では、ほぼゼロになった。失業率も、これを反
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