TYPE-MOONの原点を辿る「魔法使いの夜」インタビュー。奈須きのこ&こやまひろかず&つくりものじ氏の3名に聞く,ノベルゲームの未来と可能性 ライター:坂上秋成 1234→ 2012年4月12日,自社ブランド新作としては8年ぶりとなるTYPE-MOONのノベルゲーム「魔法使いの夜」が発売された。本作は奈須きのこ氏による未発表小説をノベルゲームとして再構成したもので,「月姫」「空の境界」「Fate/stay night」といったTYPE-MOONワールドの原点となる作品である。 本作の舞台となるのは1980年代後半の日本。バブル景気を迎え発展していく町の中で,坂の上に住む二人の魔女――蒼崎青子と久遠寺有珠は,山奥からやってきた少年,静希草十郎と出会う。価値観も生きる世界も,すべてが異なる三人。本来交わることがないはずの彼らは,とある事件をきっかけに久遠寺邸で共同生活を始めることになり,物語