『タフな商談を必ず勝ち取る 外資系の交渉術』(岩城徹也著、こう書房)は、交渉上手になり、相手といい関係を長く続けられるノウハウをわかりやすく詰め込んだ書籍。タイトルからも推測できるとおり、基盤となっているのは長く外資系企業に勤めたという著者の経験です。 それだけ聞くと、あたかも交渉上手な人が書いた本のようにも思えますが、著者は交渉が大の苦手だったといいます。人前に出ると赤面し、会議では発言もできずにただ座っているだけ。結果、「無口君」というあだ名がついたといいますからかなりのもの。 にもかかわらず、セールスマネージャーや社内営業研修の講師まで務められたのは、自分なりの考えや工夫を実践したから。序章「外資系で求められるものは、なんといっても『交渉力』」から、いくつかの要点を拾ってみます。 外資系で生き残るための武器は「交渉力」 外資系で生き残る最大の武器は英語力だと思われがち。しかし著者によ