世界的に人気の玩具メーカーであるレゴ社は、世論の要求に屈して、大手石油会社ロイヤル・ダッチ・シェル(以下、シェル)との50年にわたる提携を終えることになった。大きな原因となったのは、グリーンピース等が展開してきた「北極圏の環境保護に関するキャンペーン」だ。 シェルは2012年夏、アラスカ沖で、資源探査のための掘削を開始した。しかし同年末に、アラスカ湾を曳航中だった石油掘削リグ「クルック」が座礁事故を起こし、しばらく掘削を延期していた。同社は2015年から再び北極圏での採掘を試みる意向を表明した(グリーンピース側は、「北極圏での石油採掘はリスクが大きく、もしメキシコ湾の事故のような原油の流出事故が起これば、厳しい環境下での復旧作業はほぼ不可能となり、生態系への影響は甚大と予測される」と批判している)。