監訳者のささださんから「アンダースタンディング コンピュテーション―単純な機械から不可能なプログラムまで」を頂いたので紹介。 「プログラムの『意味』とは何か?」という抽象的な問いに真っ向から挑む本。プログラムの「意味」には、「それによって計算機がどう操作されるか」で表現する方法と、「それを別の(もっとシンプルな)言語に変換するとしたらどうなるか」で表現する手法とがある。本書ではこの2つの手法があることを解説し、それぞれの手法について深堀りしていく。 「計算機がどう操作されるか」路線では、もちろん次に「『計算機』って何だ?」という問いに挑む必要性が出てくる。まずは能力の劣った計算機である「決定性有限オートマトン」から初めて、それが正規表現というある種のプログラミング言語とどういう対応の仕方をしているのかを解説するのにまる1章割いている。このストーリー仕立ては面白い。 その後、有限オートマトン