【珍島時事】韓国南西部の珍島沖で起きた客船沈没事故で逮捕された船長のイ・ジュンソク容疑者(68)は、旅客船の船長経験が20年以上のベテランだった。しかし、事故後に客を残して真っ先に船から脱出するなど、不可解な行動が多い。 カーディガン姿で船から逃げたイ容疑者は、韓国紙によると、「一般市民」と偽り、救助船に乗り込んだ。その後、助けられた乗客らの中に身を潜め、救助活動に協力することもなかった。病院ではぬれた紙幣をベッドに並べて乾かすなど、無神経な振る舞いで、国民の怒りを買っている。 聯合ニュースによれば、イ容疑者は2006年に現在の船会社に移り、今回と同じ仁川―済州島航路を一貫して担当してきた。会社関係者は「大型客船の船長3人の中で、経歴が最も長く、技術もある」と話している。 航路を知り尽くしているはずだが、韓国でも潮の流れが速い「難所」として知られる事故現場で、経験の浅い女性3等航海士