宇宙線を使って火山内部を透視する研究が本格的に始まるという(東京新聞)。 東京新聞が「火山透視」と呼ぶのは東京大学地震研究所で開発が進められている火山のミュオグラフィ技術のことだが、宇宙線が地球の大気と衝突する際に発生し、X線などをはね返す巨大な岩盤も透過する素粒子ミューオン(ミュー粒子)を使うもの。 火山のふもとに検出器を置き、山体を突き抜けたミュー粒子の密度によって、どのあたりに火道やマグマ溜まりがあるのかが分かるという。2006年に初実証されて以来、世界中の火山で「山体内部に潜むマグマの形成を視覚的にとらえる」ことや、2013年6月に噴火した薩摩硫黄島のマグマの動きを動画として初めて捉えることに成功しており、このたび噴火活動が活発な桜島で今年1年この技術を用いて火山透視を試みるという。 今までも火山直下のマグマ溜まりは地震波を使って調べられていたが、噴火活動をより精密に観測する技術に