映画俳優の高倉健(たかくら・けん、本名・小田剛一)さんが、死去していたことが18日分かった。83歳だった。 31年に福岡県に生まれ、大学進学のために上京。55年、東映ニューフェイス2期生として入社した。演技経験などは全くなかったが、翌56年に映画「電光空手打ち」で主演デビューした。 映画スターとしての地位を確立したのは、60年代に入って出演するようになった仁侠映画だった。「網走番外地」「日本侠客伝」「昭和残侠伝」などがシリーズ化され、大ヒット。映画ファンは「健さん」と親しみを込めて呼ぶようになった。 テレビドラマなどにはほとんど出演せず、自らを「映画俳優」と呼ぶほど。生涯の映画出演作は205本に及ぶ。最後の作品は、12年秋に公開された「あなたへ」(降旗康男監督)。田中裕子(59)が演じた亡き妻の面影をたどり、富山から九州まで自らハンドルを握り、旅をする刑務官を演じ、同年の報知映画賞主