人気俳優アンジェリーナ・ジョリーさんが監督した映画「アンブロークン」が、日本公開をめぐり揺れている。米国でヒットし50カ国以上で公開されながら、国内では配給会社すら未定。旧日本軍の捕虜虐待を描いた内容に、ネットなどで「反日映画」とボイコット運動が起きているためだ。戦後70年、1本の映画が、日本の過去への向き合い方を問うている。 「日本貶(おとし)め映画」「事実無根」「どんどん抗議の声を上げていくべきだ」――。 フェイスブック上に不穏な言葉が躍る。「アンジェリーナ・ジョリーの反日映画を阻止しよう!」と名付けられたページには1200人以上が参加し、連日、映画批判が投稿される。日本公開に関する最新の報道も、すぐに共有される。 「アンブロークン」は米国で昨年末から3千館以上で上映。興行収入は1億ドルを超え、「ラスト・サムライ」を上回った。 一方、虐待場面の長さから「意味のない拷問マラソン」(ニュー