【平井隆介、潮智史】世界的に広がるサッカーの八百長問題で、シンガポールの犯罪組織が、Jリーグのクラブ関係者に日本で接触を図った疑いが浮上した。国際的な調査員が朝日新聞の取材に明らかにした。 この調査員によると、シンガポールで内偵捜査を進めていた2013年2月、ある犯罪組織の構成員から「自分のボスが数年前、Jリーグのクラブに八百長への協力を求めるため日本に行った」との証言を得た。日本で接触した相手が選手かスタッフか、代理人かは明らかにしなかったが、ボスに近い関係のこの構成員はJ1の強豪クラブの名を挙げ、「ボスはそのクラブに接触したけれど、(協力を得られず)断念した」とも話したという。 この調査員は、八百長撲滅のため国際サッカー連盟(FIFA)に昨年まで雇われていた人物で、今も各国警察や国際刑事警察機構に依頼されて世界中の八百長組織を追っている。朝日新聞の取材に対し、調査員は「自分が証言を得た