今、職場での人材育成においては、「褒めて伸ばす」が主流になっていると言われます。部下の長所を見つけてそれを褒め、不得意なことやミス、失敗は気遣い、フォローする…そんな上司が増えているようです。確かに、得意なことを褒めてもらえたらやる気が出るし、モチベーションも上がるでしょう。ミスをして意気消沈しているときに気遣う言葉を掛けてもらえたら、心が軽くなります。 しかし、上司として「これが自分の人材育成スタイルだ」という信念を持って褒めているのではなく、消去法的に「褒める」を選んでいる人もいるようです。つまり、自分の個性や権利を主張する若者が増え、少し厳しく叱っただけでパワハラだと言われるリスクや、厳しく接しすぎて部下に嫌われたくないという思いから、弱腰になっている人も見受けられます。 そんな中、ここにきて「叱って伸ばす」というキーワードが注目を集めています。『叱って伸ばせるリーダーの心得56』(