今日、息子の気持ちが崩れそうになっていた。 朝起きた時から、目が潤んでいた。 「怖い夢でも見たの?」 「違う」 「……とりあえず、トイレ行って着替えようよ」 できるだけ穏やかに、そう言いながらも、内心ドキドキしていた。 本当に具合が悪くなって、会社を休みことになるのが嫌だったからだ。 昨日も、台風の影響で、出勤日を変えてもらったのに、今日まで、行けないとは言いにくい、でも……。 本当に、体調が悪いのか、精神的なものなのか、どちらかの見分けにナーバスになった。 その後、息子は、トイレに行くと 「お腹が痛いのに、便が出ない」 と言った。 「とりあえず、ご飯を食べちゃおうよ!」 なんとかごまかしながら、食卓に着かせると、息子がいよいよ泣き出した。 「昨日は、台風で、3時間目からの授業で楽だったのに、今日は、6時間もあって、しかも習字もあって、本当に嫌だ」 途切れ途切れではあったけれど、そんな風に