「キリストの墓」。カメラに収める若者がいた=青森県新郷村「キリスト祭」では、十字架の墓の周りで郷土芸能「ナニャドヤラ」が舞われる。日本語では意味不明な歌詞を、神をたたえるヘブライ語とする説がある=新郷村提供キリストの里伝承館の展示。生まれた子どもを初めて戸外に出す際、額に墨で十字を書き入れる風習があった=青森県新郷村墓のそばに建てられたキリストの里伝承館。キリスト伝説のほか、村の民俗資料も展示する=青森県新郷村「キリストの墓」(手前)と、身代わりとなって処刑された弟「イスキリの墓」=青森県新郷村 【宮本茂頼】ゴルゴダの丘で磔(はりつけ)にされたキリストが、ひそかに日本に逃げ延びていた――。青森県新郷(しんごう)村には、そんな奇想天外な伝説がある。村にはキリストの墓があり、墓前で毎年開くキリストの慰霊祭はこの6月に50回目を迎える。キリスト伝説はいまや、村の観光戦略にも結びつけられている。