言語表現法講義 (岩波テキストブックス) 作者: 加藤典洋出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1996/10/08メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 96回この商品を含むブログ (50件) を見る 文章の書き方をテーマとした名著に出会うと、心の中に爽やかな風が吹き抜けていく。こんな風に文章を書けるようになりたいなと。 この本を読んで吹いた風は、爽やかではなかった。熱風に吹き飛ばされそうになった。 この本は、9年に渡る大学での講義録である。熱風の源は、著者の態度にある。学生と真剣に向き合っているのだ。 なぜ最近の学生は文章を書くのが嫌いか。その理由がすぐにわかった。なぜかというと、いくら書いても教師がこれをしっかり読まないからだ。 この授業では、学生の書いた文章を著者が読み授業で批評する。ときには厳しく批判し、ときには「これはちょっと僕には書けない文章だ」と褒める。 私が大学の先生