県と浜松市がそれぞれ開設している相談窓口「妊娠SOS」に、望まない妊娠に悩んだり、出産に迷っている女性から多くの悩みが寄せられている。浜松市には2012年度に80件、昨年10月から始めた県の窓口には3月末までの半年間に152件の相談があった。デリケートな悩みを一人で抱え、助言を求める妊婦は潜在的にかなりの数に上りそうだ。 浜松市は11年度から望まない妊娠を前面に出して電話相談を受け付け始めた。12年度の相談件数は前年度の5倍に上り、相談者の年齢も10〜50代と幅広かった。窓口の電話番号を載せたチラシの配布や医療機関からの紹介が相談の増加につながったという。相談者の約2割は携帯サイトなどウェブで窓口を知った人たちで、県外在住者もいた。 相談内容には「出会い系サイトで知り合った相手との間に子どもができた」「周囲は中絶手術を強要するが、自分は産みたい」「中絶費用がない」など深刻な状況も多い。