湯沢雍彦『明治の結婚 明治の離婚』を読む。 手堅くて、いい本。 明治時代って、半ば過ぎまで、実は離婚がとっても多い社会だった。 離婚率は、昭和40年ごろに比べて、3倍近く、最近と比較しても5割近く高い(7頁)。 なんで?という疑問に本書は答えようとしている。 じゃあ、なんで、ある時期まで、離婚率が高かったのか? 著者曰く(63、64頁)、 ①そもそも、結婚は生涯続けないといけないものと言う考えが庶民に乏しかった。 ②8割以上を占める嫁入り結婚だと、親、特に姑が読めの欠点を指摘して離婚を迫るケースが多かった。 ③本人たちはともかく、親族や近隣の人が結婚がふさわしくないと考えれば、容易に離婚が行われた。 ④離婚手続きがルーズで、届出は必要としないケースが殆どだった。(事実上別居してたら、役場が判断して、戸籍に離婚と記入するケースもあった。) 一般の家庭の場合、大半は、夫側の親族集団が、嫌になっ