一流の学者が教鞭を執り、聡明な学生が学ぶ、最高学府・東京大学。その中にあって、彼らの話す「言葉」に不気味さを覚えた一人の教授がいた。「東大話法」と名付けられた、危険な話術の正体とは。 うわべを取り繕う天才 私は今、東京大学に籍を置いていますが、身の周りでおかしなことがたくさん起きていることに気付きます。 たとえば、ある教授が地位を維持するために、あるいは自分の研究費を稼ぐために、自分の研究室にいる研究員の論文や、学生のアイデアを取り上げる。 ある助手は、直属の教授のパワーハラスメントを受けて苦しみ、学内の委員会に訴えました。でも、証拠がないと取り合ってもらえなかった。彼は、結局大学を辞めました。 その助手はその前に、自分のやらされている仕事の理不尽さに疑問を抱き、仲間の助手と共に、仕事の意味を主任教授に尋ねました。するとその意味をきちんと説明せずに、代わりに「2人に研究費として10万円ずつ
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