「男なのに、なんで『百合』が好きなの?」 ――こんな質問をされることがあります。 しかし、これは「質問」ではありません。「男なのに」「『百合』が好き」な僕を、暗になじっているのです。 本来であれば、小説や漫画の趣味に理由など必要ないはず。とはいえ、その趣味が「百合」となると、どうやら“たかが趣味”だけに留まる問題ではなくなってしまうようです。 では、その理由について考えてみよう……というのが、このページの趣旨です。それにあたって、ただダラダラと文章を綴られても読者の皆さんは退屈するでしょうから、異性愛者の男性が「百合」にハマるという現象に対して寄せられる批判、または「百合」というジャンルそのものに対する批判を一つ一つ挙げていき、それらに解答するという形式をとっていきます。 ちなみに、同じレズビアンをテーマにした作品でも、いわゆる「百合物」と「レズビアン物」はニュアンスが異なるという意見もあ