ここまで22試合に登板し防御率2.33と奮闘している斎藤隆。なかでも8月は11試合に登板。その内、負け試合は2試合だけという“勝利の方程式”の一角を担っている つい先日、トレード移籍後の心境を確認するため上原浩治投手と話をしていた時のことだった。いつしか話題が今シーズンの契約に含まれているインセンティブ条項に及んだ。この時点で来シーズンの契約が自動的に保証されるシーズン55試合登板にあと4試合に迫っていたのだが、上原の答えは以下のようなものだった。 「だからといって無難に4試合を投げればいいというわけじゃないんです。前から言っているように自分の場合は1試合1試合投げきること。その結果、54試合目でぶっ倒れても構わないと思ってやっています」 この言葉を聞いた瞬間、大袈裟ではなく身体の中を電流が駆け巡ったのがわかった。対峙する上原には悟られないよう話を続けていた。それは、マウンドに上がる度、全